パジェロミニは壊れやすい？購入前に知るべき欠点と注意点

パジェロミニは、軽SUVとして人気を集めた一方で、「壊れやすい」というイメージを持つ方も多い車種です。特に中古車市場で購入を検討している場合、経年劣化や故障リスクに関する情報を正しく把握することが重要です。

本記事では、パジェロミニが「壊れやすい」と言われる理由や注意点を分かりやすく解説します。購入前に知っておきたいポイントを網羅し、失敗しないための情報を提供しますので、ぜひ参考にしてください。

パジェロミニが壊れやすい理由とその欠点を解説

• 主な欠点とは？
• 燃費はどの程度悪いのか？
• 壊れやすい箇所と注意したいポイント
• ATの故障リスクとその対策

主な欠点とは？

パジェロミニはその魅力的なデザインやアウトドア性能で人気を集めていますが、一方でいくつかの欠点が指摘されています。これらを理解した上で購入を検討することが大切です。

まず、車内の狭さが挙げられます。パジェロミニは軽自動車規格内で作られているため、コンパクトな設計になっています。特に後部座席のスペースは非常に狭く、大人が乗るには窮屈と感じる場合が多いです。この点は、荷物を載せるスペースとして活用することでカバーできるものの、4人乗りを想定した使用には向いていないと言えます。

次に、乗り心地の硬さが指摘されています。パジェロミニはオフロード性能を重視して設計されているため、サスペンションが硬めに調整されています。その結果、舗装路での走行時には振動や衝撃が大きく感じられることがあります。日常的な街乗りでは快適性に欠けると感じるユーザーも少なくありません。

さらに、古いモデル特有の問題も注意が必要です。パジェロミニは2013年に生産を終了しており、現在流通している車両はすべて中古車です。このため、経年劣化による部品の交換やメンテナンスが必要になることが多く、維持費がかさむ可能性があります。特に、AT（オートマチックトランスミッション）のトラブルやエンジン関連の不具合が報告されており、購入時には整備記録の確認が欠かせません。

このように、パジェロミニにはデザインや走行性能とは裏腹に、日常使いではいくつかの不便さがあります。ただし、アウトドアや趣味としての利用目的であれば、その欠点を補う価値がある車種とも言えます。

燃費はどの程度悪いのか？

パジェロミニの燃費性能は、軽自動車としては控えめな水準にあります。これは、車体構造やエンジン特性が大きく影響しています。

一般的な軽自動車は20km/Lを超える燃費性能を持つことが多いですが、パジェロミニの場合、カタログ値でもJC08モードで13.8～14.6km/L程度と低めです。さらに、実際の使用状況では、市街地走行で8～10km/L、高速道路で10～12km/L程度と、カタログ値を下回ることが一般的です。

燃費が悪い理由は、車両重量と4WDシステムにあります。パジェロミニは、軽自動車としては重い車両重量（約980kg）を持ち、さらに4WDシステムを搭載しているため、エンジンにかかる負荷が大きくなります。特に街中でのストップ＆ゴーが多い運転では、この重量が燃費に直接影響します。

また、エンジンの設計も一因です。660ccエンジンという制約の中で高い出力を求めた結果、燃費性能が犠牲になっています。特にターボモデルは加速性能を重視しているため、燃費がさらに低下する傾向にあります。

これに加え、エアコン使用時や高速走行時には燃費が一段と悪化することがあります。例えば、夏場のエアコン使用や長時間の高速道路の走行では、リッターあたり7～8km程度まで落ち込むケースも見られます。

このため、パジェロミニを日常使いとして選ぶ場合、燃料費が高くなる可能性を考慮する必要があります。一方で、燃費の悪さはアウトドア走行性能や4WDの利便性を享受するための代償とも捉えられます。使用目的に合わせて判断することが大切です。

壊れやすい箇所と注意したいポイント

パジェロミニは古いモデルであるため、壊れやすい箇所がいくつか存在します。これらを事前に把握し、購入後にトラブルを最小限に抑えることが重要です。

まず、**AT（オートマチックトランスミッション）**が挙げられます。特に3速固定や変速の不具合が発生しやすいとされています。これらの問題は、AT内部の電子部品や油圧回路の劣化が原因で発生することが多く、修理には部品交換が必要になる場合があります。購入時にはATの動作確認を行い、変速時に違和感がないかを確認することが大切です。

次に、エンジン周りのトラブルです。パジェロミニのエンジンは、経年劣化により冷却系やオイル漏れなどの問題が起こりやすくなっています。特に、アイドリング時の異音やエンジンからの白煙は注意が必要です。これらの兆候がある場合、エンジンの主要部品に不具合が生じている可能性があるため、整備記録を確認し、購入前に専門家に診断を依頼することをおすすめします。

また、車体のサビもよく見られる問題です。特に雪国で使用されていた車両は、融雪剤によるサビが下回りやリアフェンダー付近に発生しやすい傾向があります。サビが進行している場合、修理費が高額になるため、購入時には車体の目視確認を欠かさないようにしましょう。

さらに、補機類の故障も注意が必要です。オルタネータやエアコンコンプレッサーなどの補機類は、走行距離が多い車両で劣化が進みやすく、交換費用が高額になる場合があります。これらの部品の動作状況も確認ポイントの一つです。

最後に、これらの壊れやすい箇所を踏まえた対策として、整備記録の詳細な確認、購入後の早めのメンテナンス、定期的な点検を行うことで、トラブルのリスクを軽減することが可能です。

ATの故障リスクとその対策

パジェロミニのAT（オートマチックトランスミッション）は、特に経年劣化による不具合が発生しやすい部位の一つです。この問題を理解し、事前に適切な対策を講じることで、大きな修理費用を回避できる可能性があります。

ATの故障で最も多いのは、3速固定のトラブルです。この現象は、トランスミッションの制御を担う電子部品やソレノイドバルブの劣化が原因で起こることが多いです。走行中に変速がスムーズに行われず、ギアが3速のまま固定される場合には、AT内部の制御回路の問題が疑われます。

次に、油圧システムの不具合も頻発します。これは、トランスミッション内の油圧回路にゴミや金属粉が詰まることで発生するもので、油圧が正常に機能しなくなることで変速がスムーズに行えなくなるトラブルです。この場合、内部の清掃やオイル交換を早急に行うことが求められます。

また、AT制御用コンピューターの故障も大きなリスク要因です。このコンピューターは変速タイミングを決定する重要な部品であり、経年劣化によって誤動作を起こす場合があります。純正品の交換には高額な費用がかかるため、修理工場が提供するリビルド品を検討することでコストを抑えられることがあります。

AT故障の対策としては、まず購入前に試乗を行い、変速動作を確認することが重要です。変速時にショックや遅れがないかをチェックしましょう。また、トランスミッションオイルの定期交換も有効な予防策です。オイルの状態を定期的に確認し、劣化が見られた場合には早めに交換を行うことで、内部の劣化を防ぐことが可能です。

さらに、故障が発生した場合には、信頼できる整備工場に相談することが推奨されます。ATの修理は専門知識を必要とするため、経験豊富な技術者による診断と修理を受けることで、適切に対応することができます。

ATの故障リスクを理解し、事前に適切なメンテナンスを行うことで、長く安心してパジェロミニを運転することが可能です。

パジェロミニは壊れやすい？購入前に知るべきこと

• 安い理由とは何か？
• 寿命はどれくらい持つのか？
• いつ生産終了したのか？
• 最上級グレードの特徴と選び方
• OD OFFの意味とその使い方とは？

安い理由とは何か？

パジェロミニが中古車市場で比較的安価で取引されている理由には、いくつかの要因があります。これらの背景を理解することで、購入時の選択肢をより明確にすることができます。

まず第一に、車両自体の古さが挙げられます。パジェロミニは2013年に生産が終了しており、現在流通しているのはすべて中古車です。最も新しいモデルでも10年以上が経過しているため、多くの個体で経年劣化が進んでいます。年式が古くなるほど、消耗品や部品の交換が必要になる可能性が高まり、購入後の維持費がネックとなることもあります。

次に、需要と供給のバランスが影響しています。同じ軽SUVであるスズキのジムニーが高い人気を誇る一方、パジェロミニはやや限定的な需要に留まっています。その理由として、ジムニーに比べてオフロード性能がやや劣ることや、ブランドイメージの影響が挙げられます。三菱自動車の過去のリコール問題などが中古車価格に影響を与えている可能性もあります。

さらに、中途半端な位置づけも理由の一つです。パジェロミニは本格的な4WD性能を備えつつも、街乗りでは乗り心地が良くないとされることが多く、オフロード性能と日常使いの利便性の両方で中途半端な印象を与えることがあります。これにより、特定のニーズを持つユーザーには魅力的ですが、一般的な軽自動車としての評価は控えめとなっています。

また、メンテナンスの難しさも価格が安い理由の一つです。古い車であるため、部品の供給が限られている場合があり、専門的な修理が必要になることも少なくありません。その結果、維持コストがかさむ可能性が高く、購入をためらう要因となっています。

これらの理由から、パジェロミニは中古市場で安価に取引されることが多いのです。しかし、低価格で購入できる反面、購入後の維持費や修理の可能性を考慮することが重要です。

寿命はどれくらい持つのか？

パジェロミニの寿命は、使用状況やメンテナンスの頻度に大きく依存します。一概に「何年持つ」と断言することは難しいものの、適切なケアを行えば長く乗り続けることが可能です。

一般的に、軽自動車の寿命は10～15年、または走行距離10万km～15万km程度とされています。しかし、パジェロミニのようなオフロード性能を持つ車両は、過酷な環境で使用されることが多いため、部品の摩耗や車体の劣化が進みやすい傾向があります。そのため、日常的に悪路を走行する場合やメンテナンスが不十分な場合は、寿命が短くなる可能性があります。

一方で、丁寧な整備が行われた車両であれば、20年以上や30万kmを超える走行距離でも使用されている例もあります。特に、エンジンオイルやトランスミッションオイルの定期交換、サビ対策をしっかり行うことが寿命を延ばすポイントです。

また、購入時には車両の整備履歴を確認することが重要です。過去に定期的なメンテナンスが行われていた車両は、寿命が長い傾向にあります。一方で、整備履歴が不明確な車両や、過去に事故歴がある車両は、購入後のトラブルリスクが高まるため注意が必要です。

パジェロミニの寿命を左右するもう一つの要因が部品の供給状況です。生産終了から10年以上経過しているため、一部の部品は入手が困難になりつつあります。これが原因で修理が遅れたり、コストが高くなるケースも考えられるため、部品の調達が容易な整備工場を見つけておくと安心です。

最終的には、適切な使い方とこまめなメンテナンス次第で寿命を延ばせる車です。購入を検討している場合は、維持コストや今後のメンテナンス計画を考慮し、自分のライフスタイルに合った選択をすることが大切です。

いつ生産終了したのか？

パジェロミニは三菱自動車が誇る軽SUVとして、1994年12月に初代モデルが発売されました。その後、19年間にわたり改良を重ねながら販売されてきましたが、最終的には2013年1月に生産を終了しました。この決定は、三菱自動車の経営戦略や市場環境の変化によるものです。

パジェロミニの生産終了の背景には、軽自動車市場の変化がありました。発売当初、パジェロミニは軽自動車ながら本格的なSUV性能を持つ車として人気を集めましたが、時代とともに実用性や燃費性能が重視されるようになり、販売台数が減少していきました。また、ライバル車であるスズキ・ジムニーが市場での地位を確立し、パジェロミニとの差別化が難しくなったことも影響しています。

もう一つの理由は、三菱自動車の経営再編です。2000年代に発生したリコール問題や経営難の影響で、新車開発や既存モデルの改良が停滞しました。その結果、パジェロミニは大規模なモデルチェンジを行わないまま販売を続けることになり、時代遅れとされる点が増えていきました。

現在、パジェロミニは中古車市場でのみ流通しており、新車として購入することはできません。しかし、軽SUVという独自の位置づけや、オフロード性能を持ちながらも取り回しやすいコンパクトな車体など、根強いファンがいるモデルでもあります。これらの特徴から、アウトドア用途や趣味として所有する人も少なくありません。

生産終了から10年以上経過した今、パジェロミニを購入する際は、整備記録や車両状態を十分に確認し、慎重に選ぶことが大切です。

最上級グレードの特徴と選び方

パジェロミニにはいくつかのグレードが設定されており、その中でも最上級グレードは「プレミアムセレクション ファイナルアニバーサリー」として知られています。このグレードは、パジェロミニの生産終了が近づいた時期に発売された特別仕様車であり、装備やデザインにおいて他のグレードよりも充実しています。

特徴的な装備としては、高級感のある専用シートや、クローム仕上げの外装パーツが挙げられます。また、ターボエンジンを搭載しており、日常走行だけでなくアウトドアや高速走行でも優れたパフォーマンスを発揮します。さらに、4WDシステムも標準装備されているため、悪路や雪道での走破性も申し分ありません。

選び方のポイントとして、まずは用途に合わせた検討が必要です。例えば、悪路走行やアウトドアでの使用を重視する場合は、この最上級グレードのような4WDモデルが適しています。一方で、主に街乗りや短距離移動を目的とする場合は、下位グレードでも十分な場合があります。

もう一つのポイントは、中古車市場での状態の確認です。最上級グレードは台数が限られているため、見つけるのが難しい場合があります。加えて、ターボエンジンや4WDシステムが搭載されているため、これらの機能が正常に動作しているかを慎重に確認する必要があります。試乗や整備記録の確認を行い、信頼できる販売店で購入することが大切です。

このように、最上級グレードは充実した装備と高性能を持ちながら、限定的な台数や維持費の高さがデメリットとなる場合があります。購入時には、自分の使用目的や予算を考慮し、納得できる車を選ぶことが重要です。

OD OFFの意味とその使い方とは？

パジェロミニをはじめ、多くのオートマチック車には「OD OFF」という機能が搭載されています。この機能を正しく理解し、適切に使うことで、車の性能を最大限に活用することができます。

OD（オーバードライブ）とは何か？
まず、ODとは「オーバードライブ（Overdrive）」の略で、エンジン回転数を低く抑えながら車速を高く維持するための機能です。簡単に言えば、燃費向上や静粛性の向上を目的として、ギア比が高い状態（エンジンがあまり回転せずに走行する状態）を実現する仕組みです。通常、ODは高速道路や平坦な道での巡航走行時に自動的に有効になります。

一方、OD OFFとは、このオーバードライブ機能を無効化する操作です。オートマチック車のシフトレバー付近やインパネにある「OD OFFスイッチ」を押すことで設定できます。設定するとメーター内に「OD OFF」のランプが点灯し、ギアがオーバードライブに入らない状態になります。

OD OFFの使用が適している場面
OD OFFは特定の状況で有効に活用できます。たとえば以下のようなケースです：

1. 登り坂や下り坂
   急な登り坂では、エンジンの回転数を上げることでパワーを確保し、スムーズな加速を可能にします。また、下り坂ではエンジンブレーキの効果が強まり、ブレーキペダルへの負担を減らすことができます。
2. 追い越しや加速が必要な場面
   高速道路での追い越しや、信号待ちからの素早い加速が必要な場面では、OD OFFにすることでエンジンの回転数を高め、素早いレスポンスを得ることができます。
3. 低速での走行
   市街地の混雑した道路やカーブの多い道では、OD OFFを使用することで低いギアを維持し、エンジンブレーキを効果的に活用できます。

注意点と使い分け
OD OFFは便利な機能ですが、使用には注意が必要です。例えば、長時間にわたりOD OFFを使用すると、エンジン回転数が常に高くなるため、燃費が悪化する可能性があります。また、エンジンやトランスミッションへの負荷が増えるため、特に古い車両では使用を控えた方が良い場合もあります。

一方で、通常の平坦な道や高速道路を走行する際には、OD機能をONにしておくことで燃費を改善し、快適な走行が可能です。つまり、ODとOD OFFは道路状況や運転目的に応じて使い分けることが大切です。

まとめ
OD OFFは、エンジンの回転数を上げることで、特定の運転状況での効率や安全性を向上させる便利な機能です。ただし、その使用は適切な場面に限定し、燃費や車両への影響を考慮して運転することが重要です。この機能を正しく活用することで、より快適で安全なドライブが実現します。

パジェロミニは壊れやすい？についての総括

以下にポイントを箇条書きしておきます。

• パジェロミニは車内が狭く、特に後部座席が窮屈である
• サスペンションが硬めで乗り心地が悪い
• 2013年に生産終了し、現在は中古車のみ流通している
• 経年劣化によりATの故障リスクが高い
• エンジンからのオイル漏れや冷却系のトラブルが多い
• 下回りやリアフェンダーにサビが発生しやすい
• 燃費性能が低く、日常使いにはガソリン代がかかる
• 重量と4WDシステムにより燃費が悪化する傾向がある
• オルタネータやエアコンコンプレッサーの故障が発生しやすい
• 部品供給が限られており修理に時間がかかる場合がある
• 試乗時にATの変速動作やエンジンの音を確認する必要がある
• 使用目的に応じて適切なメンテナンスが求められる
• 低価格で購入可能だが維持費が高くなる場合がある
• 雪国で使用された車両はサビの進行が早い
• 整備記録がしっかりした車両を選ぶことが重要