
スバルの人気モデル、レヴォーグと新しく登場したレイバックの購入で「どっち」にすべきか悩んでいませんか?この記事では、両車の決定的な違いを徹底解説します。最低地上高やサイズ感はもちろん、価格設定、気になる燃費性能まで比較します。
また、「デザインがダサい?」といった評価や、購入後に後悔しないためのポイント、それぞれのターゲット層は?ライバル車は何ですか?といった疑問にもお答えします。さらに、各モデルのメリットは何ですか?弱点はどこですか?といった核心にも迫り、あなたに最適な一台を見つけるお手伝いをします。
この記事でわかること
- レイバックとレヴォーグのコンセプトとデザインの違い
- 最低地上高やサイズがもたらす実用性の差
- 走行性能、燃費、価格の具体的な比較
- それぞれが最適なユーザー層と後悔しないための選択基準
レイバック レヴォーグ 違いをコンセプトから紐解く

- なぜ今SUV?レイバックのターゲット層は?
- 両車の決定的な違いは最低地上高
- 取り回し重視ならサイズ比較は必須
- レヴォーグのメリットは何ですか?
- レヴォーグの弱点はどこですか?
なぜ今SUV?レイバックのターゲット層は?
スバルが新たに市場に投入した「レイバック」は、同社の人気ステーションワゴン「レヴォーグ」をベースにしたクロスオーバーSUVモデルです。
近年、自動車市場のトレンドは世界的にSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)が主流となっています。ステーションワゴン市場が縮小傾向にある中で、レヴォーグの持つ「走りの良さ」や「ワゴンの積載性」といった強みを活かしつつ、現代のニーズに応える形としてレイバックは開発されました。
レイバックの主なターゲット層
レイバックは、「SUVのスタイルや視界の高さは欲しいけれど、本格的なオフロード性能までは必要ない」という都市部在住のユーザーや、上質な乗り心地を求める層を主なターゲットとしています。
具体的には、レヴォーグのスポーティさよりも穏やかで快適な乗り心地を重視し、フォレスターやアウトバックよりもコンパクトで都会的なデザインを好む人々に最適なモデルと言えるでしょう。
言ってしまえば、レヴォーグの持つ「グランドツーリング性能」と「先進安全装備」はそのままに、SUVの「ファッション性」と「悪路走破性(安心感)」をプラスした、万人向けの上級仕様という位置づけです。
両車の決定的な違いは最低地上高

レイバックとレヴォーグを比較する上で、最も分かりやすく、かつ走りの特性に大きな影響を与えているのが「最低地上高」です。
- レヴォーグ: 145mm
- レイバック: 200mm
この55mmの差は、単なる見た目の違い以上に、実用面で大きな意味を持ちます。
レイバックの200mmという最低地上高は、一般的なSUVと遜色ない数値です。これにより、荒れた路面やキャンプ場の未舗装路、大雪の日のわだちなどでも車体下部を擦る心配が少なく、圧倒的な安心感が得られます。
また、アイポイント(視界)が高くなるため、見通しが良くなり運転しやすいと感じる人も多いでしょう。一方で、レヴォーグの145mmという低い地上高は、低重心化に貢献し、スポーティでキビキビとしたハンドリングを実現する要因となっています。
機械式駐車場への注意
レイバックの全高は1,570mmです。最低地上高を上げた結果、都市部で一般的な「全高1,550mm以下」の機械式駐車場には入庫できない可能性が非常に高くなります。ご自宅や職場の駐車場事情は必ず確認してください。
取り回し重視ならサイズ比較は必須

最低地上高の変更に伴い、エクステリア(外装)パーツが専用設計となったことで、ボディサイズも異なります。
取り回しの良さ、特に狭い道でのすれ違いや駐車場での扱いやすさに関わるため、全幅の違いは特に重要です。
レイバックは、SUVらしい存在感を出すために装着されたクラッディング(ホイールアーチなどの黒い樹脂パーツ)や専用バンパーにより、レヴォーグよりも全長で+15mm、全幅で+25mm大きくなっています。
| 項目 | レヴォーグ (D型) | レイバック | 
|---|---|---|
| 全長 | 4,755 mm | 4,770 mm | 
| 全幅 | 1,795 mm | 1,820 mm | 
| 全高 | 1,500 mm | 1,570 mm | 
| ホイールベース | 2,670 mm | 2,670 mm | 
レヴォーグの全幅1,795mmは、日本の道路事情でも比較的扱いやすいサイズです。対してレイバックは1,800mmを超えるため、機械式駐車場(全幅1,800mm制限)や狭い路地では、レヴォーグよりも少し気を使う場面があるかもしれません。
レヴォーグのメリットは何ですか?
レイバックと比較した場合のレヴォーグの最大のメリットは、やはり「走りのスポーティさ」と「パワートレインの選択肢」にあります。
1. 伝統のスポーツワゴン性能
前述の通り、最低地上高が145mmと低く設定されているため、重心が低くなります。これにより、コーナーリング時の安定性や、ドライバーの操作に対するダイレクトな応答性はレイバックを凌駕します。まさに「スポーツワゴン」と呼ぶにふさわしいキビキビとした走りを楽しめます。
2. 2.4Lハイパワーエンジンの存在
レイバックのエンジンは1.8Lターボのみです。しかし、レヴォーグには「STI Sport R」グレードが設定されており、最高出力275PSを誇る2.4L直噴ターボエンジンを選択できます。
圧倒的なパワーとトルクを求める「走り好き」のドライバーにとって、この選択肢があることは非常に大きなメリットです。
3. 電子制御ダンパー(STI Sport系)
レヴォーグの「STI Sport」系グレードには、電子制御ダンパーが搭載されています。これにより、「コンフォートモード」から「スポーツ+モード」まで、走りのキャラクターを自在に変更できる「ドライブモードセレクト」が備わります。
一方、レイバックは穏やかな乗り心地の専用サスペンション(バネサス)のみ。一台で快適な乗り心地からハードなスポーツ走行までこなせる多様性は、レヴォーグSTI Sportならではの特権です。
レヴォーグの弱点はどこですか?
レヴォーグのメリットである「スポーティさ」は、裏を返せば弱点にもなり得ます。
乗り心地の硬さ
レヴォーグ、特に標準系やSTI Sport系は、路面からの情報をダイレクトに伝えるため、足回りが硬めにセッティングされています。
荒れた路面や段差を通過する際、レイバックの持つ「穏やかでしなやかな乗り心地」と比較すると、ゴツゴツとした振動を感じやすい傾向があります。同乗者の快適性を最優先する場合は、この点がデメリットとなる可能性があります。(ただし、STI Sportのコンフォートモードは非常に快適です)
もう一つの弱点は、やはり最低地上高の低さです。
日常使いでは問題ありませんが、アウトドアレジャーで未舗装路に入るときや、積雪が多い地域では、フロントバンパー下部や車体下部を擦らないよう、レイバック以上に慎重な運転が求められます。
走りと価格。レイバック レヴォーグ 違いを徹底比較

- 搭載エンジンと実燃費の比較
- 価格設定とコストパフォーマンス
- 客観的に見て「ダサい」のは?
- 競合するライバル車は何ですか?
- 結局どっちを選ぶべきか
- まとめ:レイバック レヴォーグ 違いの最終結論
搭載エンジンと実燃費の比較
レイバックとレヴォーグ(1.8Lモデル)は、実は車両型式が同じ「4BA-VN5」です。これは、搭載されているエンジンや主要な駆動系が共通であることを意味します。
どちらも1.8L水平対向4気筒直噴ターボ(CB18型)エンジンを搭載しており、最高出力177PS、最大トルク300Nmというスペックに違いはありません。車両重量もほぼ同等です。
燃費性能(WLTCモード)の比較
- レヴォーグ (1.8L): 13.6 km/L
- レイバック (1.8L): 13.6 km/L
(※レヴォーグ 2.4Lモデルは 11.0km/L)
スペック上、両車の燃費性能に差はありません。
レイバックは車高が高く、タイヤサイズも大きい(225/55R18のオールシーズンタイヤ)ため、空気抵抗や転がり抵抗でわずかに不利になるかと思われましたが、カタログスペックは同一です。実燃費においても、大きな差は出ないと考えてよいでしょう。
価格設定とコストパフォーマンス
価格を比較する際、単純な金額だけ見ると誤解を生む可能性があります。レイバックは実質的にレヴォーグの上級グレードに相当する装備内容となっているからです。
グレードと価格の比較(1.8Lモデル)
- レヴォーグ Smart Edition EX: 3,630,000円
- レヴォーグ GT-H EX: 3,795,000円
- レイバック Limited EX: 3,993,000円
- レヴォーグ STI Sport EX: 4,345,000円
レイバックは「Limited EX」のモノグレード設定(単一グレード)です。この装備内容は、レヴォーグの「GT-H EX」をベースに、ハーマンカードンサウンドシステムや専用の内外装(本革シートなど)を標準装備したものとなっています。
レイバックの価格(約400万円)は、GT-H EX(約380万円)にオプションを追加していくと、妥当もしくは割安感のある設定と言えます。
ただし、純粋に「レヴォーグの走りが欲しい」だけであれば、「Smart Edition EX」が約363万円から選べるため、レヴォーグの方が安価な選択肢が存在することになります。
これは、市場の主流がSUVへと移り、伝統的なステーションワゴン(グランツアラー)というカテゴリーの人気が相対的に落ち着いていることも、価格設定に影響していると考えられます。
客観的に見て「ダサい」のは?
デザインの好みは完全に主観的なものですが、両車のデザインには明確な方向性の違いがあり、それが「ダサい」と感じるかどうかの分岐点になっています。
レヴォーグのデザイン評価
レヴォーグは、スバルのデザインコンセプト「BOLDER」を体現した、シャープで攻撃的なデザインが特徴です。低く構えたフォルムと切れ長のヘッドライトは、スポーティさを強くアピールします。
「ダサい」という評価は少数派ですが、一部では「メカメカしすぎる」「デザインが複雑」と感じる人もいるようです。
レイバックのデザイン評価
レイバックは、レヴォーグの基本骨格を活かしつつ、穏やかで上質感のあるデザインを目指しています。フロントグリルやバンパーは専用設計で、ふくよかで包み込むような造形が特徴です。
この「都会派クロスオーバー」というコンセプトに対し、「SUVにしてはおとなしすぎる」「中途半端」と感じる層と、「レヴォーグの攻撃的な顔より優しくて好き」という層で評価が分かれます。
結論として、スポーティでシャープなデザインを好むならレヴォーグ、穏やかで上質なデザインを好むならレイバックが適しています。どちらが「ダサい」かは、個人の感性次第と言えるでしょう。
競合するライバル車は何ですか?
レヴォーグとレイバックは、ベースは同じでも属するカテゴリーが異なるため、競合するライバル車も変わってきます。
レヴォーグのライバル車
現在、国産車市場においてレヴォーグ(特に1.8Lや2.4Lのスポーツワゴン)と直接競合する車種は、ほぼ存在しないのが実情です。
サイズや価格帯が近いマツダ6ワゴンは生産が終了し、トヨタのカローラツーリングはクラスが異なります。そのため、レヴォーグは「国産スポーツワゴン」として非常にユニークな立ち位置にいます。
レイバックのライバル車
一方、レイバックが属する「都市型クロスオーバーSUV」市場は、最も競争が激しい激戦区です。
レイバックの主なライバル
- マツダ CX-5 / CX-30
- トヨタ ハリアー / カローラクロス
- ホンダ ZR-V
- 日産 エクストレイル
これらの人気SUVと比較された際に、レイバックの武器となるのは「ワゴンの実用性(低い荷室)」と「スバル独自のAWD性能およびアイサイトX」ということになります。
結局どっちを選ぶべきか

これまで比較してきた通り、レイバックとレヴォーグは明確にキャラクターが異なります。どちらを選ぶべきか、それぞれのおすすめな人をまとめます。
レヴォーグがおすすめな人
- 運転の楽しさやスポーティな走りを最優先したい人
- 低い車高のスタイリッシュなワゴンデザインが好みの人
- 2.4Lターボの圧倒的なパワーに魅力を感じる人
- 自宅の駐車場が全高1,550mm以下の機械式駐車場である人
- 少しでも安価なグレード(Smart Edition EX)を選びたい人
レイバックがおすすめな人
- キビキビした走りよりも、穏やかで快適な乗り心地を重視する人
- SUVのスタイルと高い視界による運転のしやすさを求める人
- アウトドアや積雪地域での悪路走破性(安心感)を重視する人
- 標準でハーマンカードンや本革シートなど上質な装備が欲しい人
購入後に「後悔」しないためには、ご自身のライフスタイルや車に最も求める価値観が「走りの刺激」なのか「日常の快適性と安心感」なのかを見極めることが重要です。
まとめ:レイバック レヴォーグ 違いの最終結論

スバルのレヴォーグと新型レイバック。両車の違いを理解し、最適な一台を選ぶための最終結論として、これまでのポイントを箇条書きでまとめます。
- レイバックはレヴォーグをベースにした都市型クロスオーバーSUV
- レヴォーグは伝統的なスポーツワゴン(グランツアラー)
- 最大の物理的な違いは最低地上高
- レヴォーグは145mm、レイバックは200mm(プラス55mm)
- レイバックは悪路や雪道での安心感が非常に高い
- レヴォーグは低重心でスポーティなハンドリングが魅力
- サイズはレイバックが一回り大きい(特に全幅が+25mm)
- レイバックの全高は1570mmで機械式駐車場に注意が必要
- レヴォーグには2.4Lターボのハイパワーモデルが存在する
- レイバックは1.8Lターボのみの設定
- レヴォーグSTI Sport系は電子制御ダンパーで走りを変えられる
- レイバックは穏やかで快適性を重視したサスペンション設定
- 1.8Lモデル同士のエンジンと燃費性能(WLTC)は同一
- レイバックは実質「レヴォーグの上級グレード」という価格設定
- レヴォーグは安価なエントリーグレードも選択可能
- スポーティな走りを求めるならレヴォーグ
- 快適性とSUVの安心感を求めるならレイバック

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